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子ども対象企画「京うちわを作ろう」を開催しました②

前回からのつづき

作業がはじまるとあちこちから「むずかしい~」という声が上がっていました。実際に、子供達に声をかけて「どこが一番難しかった?」と聞いてみると、全部!や骨組みに表面を貼るところ、細い飾りを裏面にはるところ、など三者三様の答えが。「難しい」と言いながらも「楽しい?」と聞くと頷いてくれました。

   

うちわの裏面はそれぞれ好きな切り絵を貼って、世界で一つのオリジナルうちわを作ってもらいます。「今、小学校で朝顔を育てているから、朝顔の柄にしたよ」と教えてくれた子も。切り絵の柄は、桜と菜の花、金魚と水草、朝顔、ススキと紅葉と桔梗の4種類のセットがあったのですが、皆お気に入りの柄を選んで楽しそうに、でも一生懸命に作ってくれました。秋田様によるとこの切り絵の材料は、うちわ作りの余り部分となり、普段使いようがなく捨てられてしまう和紙をどうにかして使えないかと考えられてできたそうです。富山県で作られた手漉き和紙だそうで、発色も鮮やかで触らせていただくととてもしっかりしていました。「京うちわ」はうちわ作りの工程だけでなく材料の段階から職人さんたちの技術が感じられます。
水草や朝顔の蔓といった細い切り絵をうちわに貼るのが難しいようで、「貼るのは任されちゃうんです」と少し困り気味の保護者の方もいらっしゃいました。保護者の方に細い柄を貼るのを任せ、現場監督のように子供達が指示する光景に思わず笑ってしまいました。

           

他にも自分で和紙を新たな形に切り、こだわりを見せる子や、桜や菜の花を紫陽花に見立てて貼っている子など、自由な発想に驚かされました。
うちわが完成し、満足そうに帰って行かれる参加者の皆様の姿を見て、こちらも嬉しくなりました。

     

最後に、この企画はたくさんの方々の協力のもと成功を収めることが出来ました。
大方丈という立派な会場をお貸しくださった妙心寺様、ご法話くださった妙心寺専任布教師の今井昌秀様、妙心寺について分かりやすく解説してくださった同法務部の岡島敬峰様、講師をつとめてくださった塩見団扇株式会社の秋田様、お手伝いに来てくださった大学生の塚口様、安野様、岩田様、大野様、今回の企画に参加してくださった皆様に改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

2024年7月20日(土)には立命館大学の衣笠キャンパス、至徳館(しとくかん)にて「京せんす作りに挑戦」が開催されます!詳細は京都歴史回廊協議会ホームページのお知らせ欄にございます。是非ご参加ください!