5月14日(土)北野天満宮において、本会学生対象事業の一環として新入生歓迎企画「北野天満宮に行ってみよう!」を開催しました。
午前10時、一ノ鳥居前に集合した新入生たちは、同天満宮の東川楠彦文化課長から歓迎のご挨拶を受けました。その後、昨年11月から同天満宮で研修を受けた学生観光ボランティアガイドの学生たちにより、同鳥居の北にある「影向の松」(代々仁和寺から寄贈されており、仁和寺を創建された宇多天皇と北野天満宮のご祭神菅原道真公との深い関係性がうかがえます。また、初雪の際には菅原道真公が降臨され雪見の歌を詠まれるので筆、硯、墨を取り揃えてお供えして初雪祭が行われます)の説明を皮切りに、1587年に豊臣秀吉が「北野大茶湯」を開催した際に使用された「太閤井戸」、頭上に「文道太祖 風月本主」(平安時代中期の学者・大江匡衡が捧げた願文で、菅原道真公を称える言葉です)の額のかかる「楼門」を案内されました。一礼して門くぐりますと、直ぐ右手に「手水舎」があり、そこで御本殿にお参りする前に水で手と口を清める作法の説明を受けました(左手、右手の順に清め、次に左手で水をため、その水で口を注ぎ、最後に左手を清めます)。続いて少し左斜めに回り込むような参道を抜けて「三光門」をくぐり、国宝「御本殿」の前に進み「二拝二拍手一拝」の拝礼の作法に則り一緒にお参りをしました。また、梅をこよなく愛された菅原道真公が、大宰府へと旅立たれる際にご自邸の梅に「東風吹かばにほいおこせよよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」と語りかけながら詠まれた歌の梅は、その後菅原道真公を追いかけて大宰府まで飛んで行ったという伝説がありますが、その梅の原種が御本殿の前に植わっている梅であるということを学びました。
御本殿の北側にある「絵馬掛所(一願成就)」、「御后三柱」、「地主神社」(菅原道真公をお祀りする前から北野の地にあった神社。楼門からこの神社に向けて参道が真っ直ぐに伸びているのはその証拠だそうです)の説明を受けながら、ガイド以外の大学生活に関する様々な会話も展開されました。
最後は豊臣秀吉が京都を守るために築いた土塁「御土居」を散策しました。たくさんの「青もみじ」のマイナスイオンに癒されながら、参加した新入生のみならずボランティアガイドの学生たちも薫風の北野天満宮を堪能しました。