7月8日(土)に立命館大学衣笠キャンパス至徳館3階会議室において、京の担い手育成事業「京せんす作りに挑戦」を開催し、24名の子供たちの参加がありました。
開催にあたり当協議会の副会長であり、当日の講師も務めていただいた清水則雄さんからのご挨拶の後、子供たちは講師役の職人の方々が実践される京せんす作りの実際の工程を見学しました。【地紙】の「合わし」や「裁ち」、【折り】の「中差し」「万切り」、そして【附け】の「地吹き」「中入れ」など伝統工芸の“技”を食い入るように見つめ、付き添われた保護者の方々と共に何度も拍手を送り、大いに感動している様子でした。
いよいよ子供たちが実際に「京せんす作り」に挑戦します。地紙に1本、1本細い「骨」を入れていくという難しい作業ですが、時には講師陣からのサポートも受けながら、子供たち全員が美しい「京せんす」完成させることができました。
本事業は毎年実施していますが、今年の地紙のデザインは、北野天満宮様のご協力をえて、重要文化財「三光門」の彫刻「波兎」です。古来より「波兎」は、災難除け、飛躍、繁栄の象徴とされる、とても縁起が良いものとされています。子供たちは完成した京せんすを早速広げながら皆一様に満面の笑顔で「波兎」を見つめていました。
最後に、清水さんから「京せんす」の歴史等について詳しく教えていただき、用途別に異なる様々な京せんすの展示品にも触れながら、伝統工芸の奥深さを学びました。
清水副会長をはじめ職人の皆様方、そして北野天満宮様、本当にありがとうございました。